前田エマ(モデル)
友人夫婦の子どもたちに向けたメッセージです。その家族は小さな島でこぢんまりとしたお店を営んでいます。パンやお菓子などを自分たちで育てた小麦や卵、野菜やフルーツ、狩った猪などを使用して提供しています。私はこれまでに何度か、この家族のお家で寝泊まりをしながら働かせていただいたことがあります。自然に囲まれ、日々を工夫し、自分たちが心地よく働き生きていくことに向き合う両親に育てられた子どもは、毎日たくさんの質問をします。人間の根源にあるようなシンプルな疑問たちは、ユニークでありながらハッとさせられる。そのひとつひとつに向き合う友人夫婦の回答にも、毎回感動し学ばせられる。そんなことを思いながら書きました。
前田エマ●1992年神奈川県うまれ。東京造形大学卒業。モデル、写真、ペインティング、ラジオパーソナリティなど、多彩な活動で注目を集め、エッセイやコラムの執筆も多数行っている。2022年初の小説集『動物になる日』(ミシマ社)を上梓。
小さな子どもたち、あるいは祖父母や恩師といった年配者へ。
「元気に育ってね」「いつまでもお元気で」と慈愛の気持ちを込めて贈りたい。
帰省するときはデパートのケーキを用意して待っていてくれるおばあちゃん。会うと「こんなに立派になって」と成長を喜んでくれ、私の話を聞いてはいつも嬉しそうにほほえんでいる。産まれてからずっと見守ってくれているおばあちゃんに、お返しをしたいとカシミヤのストールを。お正月は帰るからね。
お菓子やお小遣い、家の鍵など大切な小物をまるっと収めておけるウエストポーチをわんぱくな甥っ子に。どこに遊びにいくにも、出かけるにも便利なアイテムだけれど、ひょっとしたらお母さんに獲られちゃうかも……というくらいの本格仕様。ふたりで奪い合いながら使っているのを想像するとにやけてしまう。
最近、お洒落をしないとお出かけできないと言い出した私の娘。おませさんになったなと思う一方、自分はどうだったかと振り返る。記憶に今も残るお気に入りの一着というのがあって、ずっとそればっかり着倒していた。そんな娘にカーディガンはどうだろう。ケーブル編みでボンボンがあしらわれてキュートなルックス。洗濯機OKなので、汚れも気にしない。気に入ってくれるといいんだけど。
研究室でお世話になった先生とは、卒業してからも定期的にやりとりがつづいている。学生時代はこっぴどく叱られた日々も今ではいい思い出。勉学という枠を超えて、社会人として生きるうえでの糧になっているから頭が上がらない。そんな先生に同期一同でお祝いを贈ることに。フリース素材のパイオニア・ポーラテック社のフリースを使ったマフラーを選んだ。柔らかな肌触りはもちろん、パッカブル仕様なので荷物がかさばりがちな出張にもちょうどいいはず。
父と子でお揃いのアイテムというのは、子どもが小さい頃だけのささやかな楽しみ。デイパックの定番アイテム〈OUTDOOR PRODUCTS〉にキッズ向けのかわいいデザインがあると聞いてすぐにゲット。仕事でお世話になる同僚が愛用者なのは知っていたし、何より恐竜の刺繍にグッと来てしまったのだ。大好きなハイキングに一緒に出かける姿を思い浮かべて。