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いつでも、どこでも、誰にでも似合う、SHIPS anyの服。
職業・趣味・年齢、さまざまなバックグラウンドを持つ人々の
「SHIPS anyの自分らしい着こなし」を、
お気に入りの場所とアイテムとともにリポートします。
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- 心地よいと思える服
- 蒸留家
江口宏志さんの場合 - 1972年生まれ。ブックショップ〈ユトレヒト〉の代表を経て、2013年より南ドイツの蒸留家クリストフ・ケラーの元で蒸留技術を学ぶ。帰国後、千葉県夷隅郡大多喜町の薬草園跡地を改修し、2018年〈mitosaya薬草園蒸留所〉をオープン。現在はオンラインでプロダクトを販売するほか、不定期でイベントも開催。
Instagram: @3tosaya
- ブックショップのオーナーから蒸留家へと転身した江口さん。〈mitosaya〉がオープンして早4年。手がけるプロダクトは、季節のフルーツやハーブを用いた蒸留酒、それにジャムやシロップなどさまざまです。自然と仕事場と暮らしが一体になった美しいこの場所で、普段の着こなしや過ごし方について伺いました。
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- 服選びの基準は?
- 形と素材が気に入ったものですね。ごちゃごちゃした感じは苦手で、シンプルなものが好きです。こだわりが強いわけでもないのに、ふらふら買っていると、たいてい同じものになってしまいます(笑)
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- 普段はどういった格好が好きですか?
- 夏はTシャツと短パンが多いです。収穫のときなど、日差しがあるので帽子はよく被ります。ドイツの蒸留所で働いていたとき、師匠に「つなぎと帽子と長靴は3点セットだから」と言われて揃えたことがあって。それでなんとなく今でも、つなぎやオーバーオールも着ますね。
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- いわゆるワークウェアですね。
- 農家みたいな格好をするのって、僕の中ではなんとなく新鮮なんです。田舎に住んで、THE農家みたいなことをしているし、何ら変わったことはないそのままなのですが、長靴を履いたり、大袈裟な麦わら帽子を被って作業したりするのも「なんか楽しい」って気持ちでやっています。
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- 今日のコーディネートのポイントは?
- 派手めのアウトドアウェアは気が引けるので、さらっとした軽い服がいいな、と。軽さ、大事です。あと、セットアップがいいなと思って。普段しない格好をあえて選んでみました。
POINT 01
ストレッチ性に優れたサマーウール素材「CROSS MOVAU」を採用した、清涼感あるカラーシャツ。同素材のパンツと合わせて、セットアップでの着こなしもおすすめ。
POINT 02
ボディと同色のボタンやステッチのないすっきりとした襟の仕立てなど、細部にまでこだわりが。程よいリラックス感のあるシルエットと優しいブラウンの色味で、普段使いしやすい一枚です。
POINT 03
江口さん愛用の〈TOUN〉のスニーカーは友人でグラフィックデザイナーの山野英之さんがデザインしたもの。こっくり深みのあるグリーンが、セットアップの落ち着いた雰囲気ともよく合います。ちなみに、お隣にいるのは〈mitosaya〉の看板犬・むぎちゃん。
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- 一日の過ごし方を教えてください。
- 6時頃に起きて、朝ごはんを食べたら、犬の散歩がてら子どもたちと一緒に途中まで登校。スタッフが8時半に来るので、そこから夕方までみんなで仕事します。決まりきったルーティンというのはなくて「あそこの梅が完熟で、今日もう採らないと落ちちゃう!」と言って、みんなで採りに行くこともあるし、突発的に起こることに委ねるようにしています。
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- 今は何を作っているのですか?
- ちょうどこの前、115番目のお酒を作ったところです。〈mitosaya〉で採れたみかん、かぼす、ビターオレンジ、甘夏などの柑橘類をベースにしたオレンジリキュールです。春はタンポポのお酒も作りました。ひとつは、いちごの酵母を入れて、赤みと風味のあるものに。もうひとつは、レモンの酵母を入れて、黄色がかったお酒に。これから梅の時期がはじまりますね。
江口さんの
な場所
- 「もともと薬草園だったところを改修して、温室はそのまま生かしつつ、醸造・蒸留施設を新設ました。ここでは僕ら一家と、犬や猫、ニワトリも一緒に暮らしています」。
- mitosaya 薬草園蒸留所
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千葉県夷隅郡大多喜町大多喜486
江口さんの
なモノ
レザーブランド〈Hender Scheme〉と作った、オリジナルのテイスティンググラスとホルダー。「春に開催したOpen Dayのときに、入場チケットとセットで用意したものです。首から掛けても収まりが良くて気に入っています」。