『To My Dear』キャンペーンを彩る、  話題のイラストレーター越井 隆 『To My Dear』キャンペーンを彩る、  話題のイラストレーター越井 隆

『To My Dear』キャンペーンを彩る、
話題のイラストレーター越井 隆

SHIPSのホリデーシーズンキャンペーン『To My Dear』にて、ショッピングバッグ&メッセージカードのイラストを描いてくれた越井 隆氏。多岐に渡り活躍する人気イラストレーターの創作過程や、今回の作品の見どころについてお話を伺いました。

『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆

ーーこのたびは、素敵なショッピングバッグ&メッセージカードのイラストを描いていただきありがとうございます! 早速ですが、今回のアイデアはどのように生まれたのでしょうか。

越井 僕が以前やらせていただいた仕事の中に、建物の風景を描いたものがあるんです。今回のショッピングバッグはその作品をインスピレーションにした、「ホリデーシーズンの都会の風景」がお題でした。

ーー「都会の風景」という軸から、どのように広げていったのでしょうか。

越井 SHIPSは小さいお子さんから大人まで幅広く利用されていますよね。なので、大人向けのスタイリッシュなものよりも、温かみのあるものがいいなと思ったんです。そこで、クリスマスは夜のイメージが強いですけど、子どもが出歩く時間ではないので、SHIPS KIDSのためにも昼間のクリスマスを描こうと。ひとつのショッピングバッグの中に昼と夜があって、夜はネオンサインが光るイメージにしたんです。描いている場所は同じだけど、そこにいる人と光が違う。

ーー昼と夜で街がどう変化したのかが気になって、くるくる回しながら見てしまいました。すごく素敵なアイデアですね。

越井 定点観測をしているかのように、同じ場所、同じアングルなのに変化がある見せ方というのは何かの仕事で使いたいと思っていたんです。今回はそのアイデアを使おうと思って提案しました。

ーー描かれている街には、何かイメージソースがあったのでしょうか。

越井 大きいビルが建ち並ぶ大都会ではなく、それでいて都市の雰囲気がある場所を想像して。アメリカの田舎町や北欧の地方都市、またはクリスマスマーケットなどを膨らませながらミックスさせていきました。

ーー昼の風景と夜の風景で、同一人物はいるんですか?

越井 昼間はポップコーンを売っているサンタ帽の人が、夜にはサンタクロースになっていたり。あとは、ショーウィンドウを見ている子どものお父さんが、夜プレゼントを買って帰っていくとか。そういう裏のストーリーは自分なりにつけて描いています。そこはあくまでも設定なので、気づいてもらえなくてもいいんですけど(笑)。

ー一でもそれがきっかけで会話が弾んだりするのも楽しいですよね。今回、描くにあたって苦労された点などはありますか?

越井 街の全体像は早めにつかめたんですけど、ディテールにはわりと時間がかかっています。どこにネオンサインを置くか、人をどう配置するかとか。それぞれパーツごとに描いて、配置などのバランスを考えました。ネオンサインはいつか描きたいと思っていた題材なので、今回入れることができて良かったです。

ーーメッセージカードは、どのように進められたのですか?

越井 今回はホリデーシーズン&キャンペーンテーマを盛り上げたくて、あえて直球な、クリスマスモチーフを型取ったものにしました。全部で5種あるので選ぶ楽しさもありますし、これがギフトなどに添えられることでほんの少しでも気持ちが温かくなると嬉しいですね。

『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆

ーー越井さんの作品は細部まで緻密に描かれていて、見ているだけで楽しい気分になってきます。手法としてはペインティングも線画もやられますが、どう分けているのでしょうか。

越井 アメリカのスポーツイラストレーターとか、ロバート・カニンガムとかが好きなので、イラストを始めたきっかけはペインティングなんです。そこからスタートして、ちぎり絵の手法とペインティングをミックスさせたものをずっと描いていて。でも、仕事としてやっていくには時間とコストが見合わなくて(笑)。そこで、インフォメーショングラフィック(説明図)も好きだったので、ある時期から線画もやり始めたんです。

ーーどちらの手法の方が好きですか?

越井 両方好きですね。仕事だと線画の方が多いかもしれませんが。

ーー今日は他の作品を持ってきていただきまして。

越井 これは、ちぎり絵とペインティングをミックスした作品です。以前から、主役となるものを別のタッチや素材で描いたら面白いなと思っていて。

ーーうわぁ、これはすごい! 越井さんは最初からイラストレーターだったわけではないんですよね?

越井 そうなんですよね。大学が映像コースで、そこから映像制作会社に入ったんです。でも、主にCMを扱う会社で、担当も制作進行だったので自分が思い描いていたものと違うなと感じて。そんなとき、一緒に仕事をしたAD(アートディレクター)の方が、僕が描いた絵コンテを気に入ってくれてイラストの世界に誘ってくれたんです。

ーーそう考えると、昼と夜のショッピングバッグは映像的とも言えますよね。

越井 時間の流れがあるという意味ではそうかもしれない。

ーーさまざまなジャンルのイラストを描かれていますが、お仕事で難しいなと感じる場面はどこですか?

越井 おかげさまで、スポーツ、建築、地図、食べ物など毎回いろいろなお題をいただいていて。どれも自分が知らないことばかりなので、新しいジャンルのことを学んだり話を聞いたりできて面白いですね。難しい点といえば、毎日違うお題なので頭の切り替えが難しいくらいです(笑)。

ーー最後に、今後やってみたいことがあれば教えてください。

越井 僕の場合、自分の世界を追求して個展を開くというよりも、仕事としてのイラストレーションが好きなので。今後も依頼に対して最大限応えられるようにやっていきたいです。あとは海外の仕事が増えるといいかな。他には、生まれ育った栃木や、今住んでいる湘南に関わる仕事もやっていければと思っています。

ーー今日はありがとうございました。

『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆
『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆
『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆
『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆

2017 SHIPS Holiday Season Campaign『To My Dear』がスタート。 越井隆氏によるイラストのショッピングバッグ&メッセージカードは 11/24(金)?店頭にてご用意しています。 その他『To My Dear』のキャンペーン内容は「クリスマスに想いを綴る『To My Dear』のはなし。」の記事をチェックして。

『To My Dear』キャンペーンを彩る、話題のイラストレーター越井 隆

越井 隆 | Takashi Koshii

イラストレーター
1981年生まれ、栃木県出身。東京造形大学卒業。
2009年よりイラストレーターとしての活動をスタート。
American Illustrationや3×3 Professional Showなど国内外コンペの入選多数。
2010年にはスウォッチとコラボレーションした時計「 ELECTRICITY MAN」(世界限定777本)を発売するなど、 雑誌、書籍、広告、WEB等で活動中。

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