Safe & Clean Vol.13 ?気象予報士もいる下田ライフセービングクラブ? Safe & Clean Vol.13 ?気象予報士もいる下田ライフセービングクラブ?

Safe & Clean Vol.13 ?気象予報士もいる下田ライフセービングクラブ?

Safe & Clean Vol.13 ?天気予報士もいる下田ライフセービングクラブ?

Safe & Clean Vol.13
?気象予報士もいる下田ライフセービングクラブ?

SHIPS'S EYE

OBも含めると、かなりの人数になる下田ライフセービングクラブ。今回は、そのメンバーのなかでユニークな仕事をしている人を紹介。登場して頂いた、堀内恒治さんはなんと気象予報士として(株)ウェザーニューズに勤めている。現在はインストラクターとして後輩の指導にあたっている堀内さんは何故、気象予報士を目指したのだろうか。

ーー堀内さんは何がきっかけでライフセーバーを志したのですか?

堀内 最初は大学のクラブの勧誘で、ライフセービングクラブに入ったのがキッカケですね。そのまま大学卒業後も続けて、やっぱり本場オーストラリアの現場を見てみたいという思いから、会社を辞めてワーキングホリデーで一年間留学したんです。

ーーそれはすごい、会社を辞めてまでオーストラリアに行かれたんですね。気象予報士を目指したのは、そのときだったのですか?

堀内 いや、オーストラリアにいるときは気象予報士になるなんて考えもしていなかったですね。それで日本に戻ってきて、これから何をやろうかなと思いながら吉佐美大浜でライフセービングをしていたんです。そのときに、たった一発の大波でお客さんが60?70人流される事故が起きて。理由としては台風の影響だったんですけど、その日の台風はまだ遠い南にあって、浜も午前中はベタ凪だったんです。安全は確認していたはずなのに、それでも突然高波が襲う可能性はあるんだと知ったんです。そのことがきっかけになって、もっと気象について極めたいと思い、独学で気象予報士の勉強を始めました。

ーー気象予報士の試験はそんなに簡単に取れるものじゃないですよね。

堀内 そうですね。でも、自分だけの問題ではなく、お客さんと浜のためにという使命感があったので頑張れました。辛かったのは、気象予報士の勉強って物理とか理科系のことが多いんですよ。僕は文系だったのでそこは苦労しました。

ーー気象予報士の資格がパトロールに生きたことはありますか?

堀内 海のコンディションの理由がわかると、効率よく運営できるようになるんです。ですから、自分の過去の経験も含め、時間があれば気象について話すことは多いですね。また、下田の漁師さんは「大島がくっきり見えると、翌日は崩れる」と語ったりもします。そういうのを観天望気と言うのですが、そういう情報も大事です。

ーー気象予報士のお仕事としてはどんなことをされているのですか?

堀内 最初はテレビ局のために原稿を書いたりしていたんですけど。ずっと海に関わる仕事がしたいと希望を出していて。いまは、海運業界の支援をしています。物流の9割は船ですし、彼らが安全で経済的に有利なルートで進めるようバックアップしています。

ーー広大な海の天気を予想するのは難しそうですね。

堀内 はい。海は観測施設が少ないですし予想が難しいエリアもあります。でも、最近は世界中の船からフィードバックの情報も入ってくるので、そういう情報を利用しながら予想しています。

ーーいまの仕事で、ライフセーバーとしての経験が生きる場面というのはどんなときですか?

堀内 人とのコミュニケーションですかね。船長をリスペクトしながら、陸上の経済的な考えとうまく調整をしていく。相手がイヤな気分にならないように話すというのは、パトロールを通じて学んだことですね。あとは、船乗りの命を守りたい、それはまさにライフセーバーの考えと一致する部分です。

ーーこれからの海水浴シーズンですが、私たちが気をつけるポイントを教えてください?

堀内 各浜にいるライフセーバーに、その日のコンディションを気軽に聞いて欲しいですね。どこが潮の流れが速いのかなど、必ず答えてくれますよ。そういう文化がもっと定着してくれればいいなと思っています。

ーー今年は海に入る前にライフセーバーの方に話しかけてみたいと思います。今日はありがとうございました。

名門クラブ「マルチドー サーフライフセービングクラブ」とのトレーニング留学や、ワーキングホリデーなど海を通じて、オーストラリアと交流を持った堀内さん。結婚式もオーストラリアで挙げたという。奥さまもまた下田ライフセービングクラブのメンバーである。

堀内恒治

(株)ウェザーニューズのVP(航海気象コンテンツサービス)で気象予報士として活躍中。下田ライフセービングクラブでは現在インストラクターとして後輩の指導を行っている。

SHIPS 2014 SAFE and CLEAN CAMPAIGN 19スタート

静岡県下田市周辺のビーチにてSHIPS SAFE & CLEANCAMPAIGNを今年も開催します。SHIPSは海で起こる事故の防止、ビーチの環境保全を目的に活動を続ける特定非営利活動法人・下田ライフセービングクラブの活動理念に賛同し、その発展と振興をサポートしています。19回目を迎える今回も、夏季シーズンで賑わう海での水難事故の犠牲者を一人でも減らすため、7/13(日)?8/24(日)まで様々なキャンペーンをもってサポートしていきます。毎年好評の 小学生を対象にした「SHIPSジュニアライフセービングコース」の申し込みも受付中!キャンペーンの詳細はこちらから。