日常に妄想を ?ドラマのある服? 日常に妄想を ?ドラマのある服?

日常に妄想を ?ドラマのある服?

YAECAデザイナー井出恭子さんが考える FROM YAECA FOR SHIPS

日常に妄想を ?ドラマのある服?

SHIPS WOMEN

SHIPSではたくさんの編集者の方々とのお付き合いがありますが、その中でも群を抜いて美しく、素敵な絵コンテを書かれるBAILA編集部の内海七絵さんに注目。モデル撮影でも、女優さんなどの撮影でも細かい情景や、心情までも想像するという内海さんに、SHIPSの洋服から思い浮かぶストーリーを妄想してもらい、今回特別に絵コンテを描いていただきました。編集の方の手書きの絵コンテは、読者の目には触れない超レアもの! お見逃しなく。


雑誌を作る中で、絵コンテを書く時間が一番好きです。色々な妄想をしながら、長く時間をかけて細かく書くんですが、どんな紙面でも人を萌えさせるポイントを作りたいと思っているんです。どんな洋服でも、その雰囲気になりきって着れば、素敵に楽しく着られると思うんですよ。おしゃれは妄想力が大事だと思います。


黒をかっこよく着こなしたいと思って選んだのですが、そこから思い浮かんだのが、モノクロのフランス映画『死刑台のエレベーター』のヒロイン、ジャンヌ・モローのイメージです。映画でもそういうシーンがあるんですけど、1枚で主役になるようなコートを着て、暗い夜道をヒールの音をツカツカ立てて歩くんです。その角でいきなり走ってきた素敵な男性とぶつかり、そこから出会いが生まれるっていうストーリーを妄想しました。

“黒”って一見地味に見える色だけど、ドラマチックな着こなしをすることで、自分が日常生活から離れて、女優のような高揚感を味わえる色だと思うんですよね。枠外に描いた『魔女の宅急便』のキキは、パン屋のオソノさんがキキに劇中で「黒は女を美しく見せる色だから」って言うんです。私はそれを聞いて、黒が女っぽい色だって意識し始めました。私が好きな色が黒と赤なので、その原点になった映画です。

コート?39','900
ハット?12','600/ともにSHIPS

赤のアイテムで浮かんできたストーリーは、映画『ノッティングヒルの恋人』です。純情そうな女の子が本屋で運命の人に出会うっていいなって思ったんですよね。偶然に同じ本をとろうとするシーンを妄想しました。そのときに、首には赤いチェックのマフラーをしていてほしいですね。

普通の着こなしでも赤をポイントがするのが個人的に好きなんです。『BAILA』でも赤いチェックのマフラーをしてるコーディネートが、人気のコーディネートランキングで必ず上位なんですよね。 ネイルでも唇でも“赤”を身につけるといいことが起きそうな気がします。小さくてもドラマを呼べる力のある色だと思います。

ニットポンチョ?11','550
カーディガン?12','600
バレーシューズ?16','800/以上すべてSHIPS
ストール?33','600/JOHN SCOTT

内海七恵


今年10周年を迎える雑誌『BAILA』編集部に勤務して9年目。主にファッションを担当。働く女性のためのファッションを日々提案しながら、漫画をこよなく愛する30歳。2歳半のお子さんがいるお母さんでもある。

オシャレを磨く働くアラサーの為のファッション誌

「BAILA」(バイラ)


毎月12日発売

http://www.s-woman.net/baila/