レディス、メンズ雑誌を手掛けた編集者・佐々木 卓さんが選んだ女性への贈り物 レディス、メンズ雑誌を手掛けた編集者・佐々木 卓さんが選んだ女性への贈り物

レディス、メンズ雑誌を手掛けた編集者・佐々木 卓さんが選んだ女性への贈り物

レディス、メンズ雑誌を手掛けた編集者・佐々木 卓が選んだ女性への贈り物

レディス、メンズ雑誌を手掛けた編集者・佐々木 卓さんが選んだ女性への贈り物

SHIPS WOMEN

男性ながら女性誌『MORE』の編集を5年経験し、現在『MEN’S NON-NO』の編集をされている佐々木卓さんが、その経験をもとに女性のために選ぶギフト選びのコツを教えて下さいました。男性の方は参考に! 女性の方は男性の苦労を察してあげましょう。 


コート?165','900/MACKINTOSH

女性への贈り物は、選ぶセンスと「私のことわかっているんでしょうね?」っていう暗黙の問いを突きつけられるテストのようなもの。考えれば考えるほど緊張します(笑) で、いろいろと考えた末に辿り着いた答えは「贈り物は良き定番を」ですズバリ。時代を経て多くの人に支持されてきたブランド、アイテムは、ずっと使える安定感があって、安心感があります。けして無難なチョイスという意味ではなくて、ですよ。

僕が女性誌で5年間働いていて感じていたことは、女の子のおしゃれは1年単位でトレンドがころころ変わるということです。「あれ、去年流行っていたこのアイテムは、今年は違うのね」とかいうようなことが毎年あって、その度に大変だなあ、忙しいなあと感じます。 いっぽう男性は、女性ほど大きくトレンドが動かないし、基本好きなモノってあんまり変わらない。そのかわり、好きなモノのブランドやデザイン、時代背景、素材や機能、ディテールなどをどんどん掘り下げていく。それらの情報を知った上で、納得してモノを買いたいんですよね。大げさに言えば、ストーリーもひっくるめて買う、みたいな感じ。それは、自分用のものでも、贈り物でも同じだと思います。男性誌をつくるうえでその視点はけっこう重要なんですよね。

今回選んだ『MACKINTOSH(マッキントッシュ)』のコートは、老若男女問わず世界中で愛されているまさに大定番。エイジレスで飽きのこない機能としてのデザインは、男性にも共感できるポイントがたくさん。これはAラインのシルエットで裏地がアニマル柄と、けっこう凝ったデザインですが、個人的にはスーパーベーシックなゴム引きのステンカラーコートやトレンチをあげるのもいいなと思います。 昨年の12月に仕事でロンドンに行ったときに、街ゆく女の子が、マッキントッシュやバブアーをいかにも「風、雨、寒いから着てます」な感じがすごくいいなと思ったんですよね。まぁ本当に寒かったんですけど。だから気負わずというか、ぶっきらぼうに着て欲しいです。シンプルにニットやシャツに、ジーンズを無造作に合わせた感じでいいと思います。寒ければマフラーをぐるぐる巻いて、レザーのグローブとか、ブーツインとか。なんでも似合うコートだと思います。

もし男性が女性への贈り物選びに迷ったら、女性誌によく載っている、モデルやエディター、スタイリスト、プレス、バイヤーなど、たくさんの情報を持っている人が個人的におすすめしているものは、すごく参考になると思いますよ。あとは、セレクトショップが選んでいる、あんまりたくさんない海外ブランドの小物などを選べば、「なんかわかってる感」を醸し出せる気がします。いやらしいですか(笑)?書店で女性誌をチェックするのもレディースのショップに行くのも、男性にとってはなかなかの試練ですが、事前のリサーチをしっかりすれば自分も納得いくモノに出逢えるはずです。


佐々木さんおすすめのコーディネートとは

このコートにはプレーンなヒール靴がいいかなって思いました。ブーツだとちょっとだけ味気ない気がして。シルエットがきれいで、ミニマムなデザインのヒール靴(ヒールは高ければ高いほどいいな)を履いている人を見ると、「女性らしくて、かっこいいな」と思いますね。で、色はネイビーにしたんですが、これは個人的な好み。ネイビー、好きなんです。ニットに関しては、ところどころに色んな色が編まれていて、ネップっぽさが素朴でかわいいなと思いました。これを着た女の子には、ベタですけどロンドンに行こうよ、って言いたいですね。おそろいっぽい感じの格好で。そんなことを言ったら、自分もマッキントッシュ買わなくては(笑)。

ニットコート?35','700/mina art
パンプス?19','950/SHIPS

佐々木 卓


1980年生まれ。北海道札幌市出身。集英社入社後『MORE』編集部に5年在籍し、主にファッションページを担当。現在は『MEN’S NON-NO』編集部に異動して約2年半が経過。「まだまだ勉強中です。メンズノンノのHPでブログをやっています。」

http://www.mensnonno.jp/