たまには旅に連れてって ? たまには旅に連れてって ?

たまには旅に連れてって ?

たまには旅に連れてって?

たまには旅に連れてって?

Other

さくっと済ませたい気もするし、ヨーロッパのコンプリートされた文化はある意味で気が楽。……大抵女子が“どこかに連れてって”と曰う場合、ヨーロッパかアジア(たまにハワイもね)でナイスメーンは迷う。そんなときは――少々強引だが――世界地図を広げてNEUTRALな場所を選んでしまおう。アジアとヨーロッパの美の交差点「トルコ」である。美しいタイルで埋めつくされた荘厳なモスク、エネルギーに満ちた旧市街の街角。トルコこそヨーロッパの洗練とアジアのエキゾチックさを併せ持つマジカルな国。

まずトルコ人はめっぽう旅行者に優しい。特に日本人に。取材で何度も彼の地には行っているが嫌なヤツに滅多に出会わない。イスタンブールのようなコスモポリタンな大都市でも、100人くらいの田舎の村でも「チャイ(お茶)飲んで行きなさい。家に来なさい」と、赤の他人をめちゃくちゃもてなしてくれる。僕は不注意でちょっと転んで足を怪我したもんだからもう大変だった。通りがかりのおばちゃんが走って医者を呼んできてくれ、夕飯までご馳走(トルコ料理がまた美味いこと美味いこと。トルコ料理は世界三大料理なり)になる始末…。もう治ってるちゅーねん。トルコ人にその優しさの理由を聞けば「客だから」と当然のように口を揃える。いい国だ……。

冒険心もまたトルコは満たしてくれる。温泉(当然スパやエステは安い巧い)もあって真っ白い石灰岩で出来た美しき「パムッカレ」や、ジブリ的な世界観の奇岩が別世界を演出し、気球にも乗れる「カッパドキア」はハイライト。しかも大観光地なのに人が優しい……(しつこくてすまん)。この2つを駆け足でまわるだけでも十分思い出深い旅ができる。それから先天的に買い物が好きなイキモノである女子もたまらないだろう。イスタンブールのグランドバザール(市場)はとにかくデカイから退屈知らず。衣類から食材、カワイイ雑貨までなんでも揃っているから、「もうやめてっ…」と嘆息するほど買い物ができる。

旅の終わりにアザーン(イスラームのモスクから聞こえてくる祈りの合図)を聞きながら、ヨーロッパとアジアを繋ぐ海にたゆたう小船で、海に落ちゆく茜空を眺めながらトルコワインと水パイプを楽しむ贅沢時間を。もうカンニンして……、ココ以上Romanticが止まらない場所、僕はもう知らないから(Fin)


ブルーモスク内部(イスタンブール)
幽玄なメロディでまわる「セマー」という舞踊
いつでも笑顔で向かえてくれる
眉毛がつながったイケメンも優しい
カリッとした食感の羊肉のミートボール
お化けナスの肉詰め煮込み(激うま)
幻想的なパムッカレの石灰棚
泥温泉もあるよ(パムッカレ)
奇岩の洞窟ホテルに泊まれます
気球で飛んでって(カッパドキア)
イスタンブールの旧市街はモスクがたくさん
夕暮れ時はぜひ船に乗って(イスタンブール)
加藤直徳

加藤直徳(かとうなおのり)


1975年生まれ。編集者。出版社で「NEUTRAL」を立ち上げ、euphoria FACTORYに所属。現在トラベルカルチャー誌「TRANSIT」編集長を努めている。最新15号「トルコ」特集が12月9日に発売します。
www.transit.ne.jp

TRANSIT

TRANSIT 14号


美しき西海岸を走り抜けて
9月16日より発売中!
http://www.transit.ne.jp