Over The Generation AERA STYLE MAGAZINE エグゼクティブエディター 山本晃弘氏 × LACOSTE ホールセールスーパーバイザー杉山克之氏 Over The Generation AERA STYLE MAGAZINE エグゼクティブエディター 山本晃弘氏 × LACOSTE ホールセールスーパーバイザー杉山克之氏

Over The Generation
AERA STYLE MAGAZINE エグゼクティブエディター 山本晃弘氏 × LACOSTE ホールセールスーパーバイザー杉山克之氏

「AERA STYLE MAGAZINE」エグゼクティブエディターの山本晃弘氏が、ファッションの世界に従事するプロフェッショナルを迎えて贈る新連載「Over The Generation」。第3回目となる今回は、フランスが誇る老舗ブランド「LACOSTE(ラコステ)」のスーパーバイザー杉山氏がお相手。代名詞であるポロシャツの誕生秘話、創業者ルネ・ラコステの先見の明など、様々な逸話からブランドの魅力を掘り下げます。

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山本ラコステを語る時に真っ先に俎上に挙がるのがポロシャツだと思います。永遠の定番と言いますか、メンズファッションを語る上でも欠かせない存在です。私も白を3枚、ネイビーを3枚、黒を1枚愛用させていただいています。

杉山銀座店には”ポロ・バー”という、それこそバーでカクテルを選ぶ時のように、ポロシャツのお色を吟味できるコーナーを設けています。特にお客様から人気が高いのは、白、ネイビー、黒の3色です。

山本高校生か大学生くらいで、最初に買う洋服ブランドといったイメージもあります。私も最初に買ったのは高校生くらいの時だったかな。大人になる前に、まずは「ラコステのポロシャツ買わなきゃ」というような。そこから、いろんなブランドに目移りしながらも、結局はラコステに戻ってくるという方も多いのかなと。ブランドが長く愛される理由をどのように分析していらっしゃいますか。

杉山根幹にあるのは、創業から貫くものづくりへの情熱です。素材、染色、裁断、縫製と、各工程で妥協せずにものづくりを行なっています。例えば、ポロシャツでいえば前立て。上前立てと下前立てを2ミリずらすことで、立体的になりエレガントに見えるよう工夫されています。また、ポロシャツを裏返した時に縫製レベルの差がわかるのですが、襟が美しく見える縫製にこだわっています。他ブランドのポロシャツには、洗っていくうちに襟型が崩れてくるものも多いのですが、ラコステのポロシャツはなかなか型崩れしない。フランスらしい品の良さが宿っている部分の一つです。

山本アメリカンブランドのポロシャツなんかは、襟がクシャッとなってくるのが味になるんだけど、ラコステにはやっぱり品の良さというか、育ちの良さというか、そういったイメージがありますよね。

杉山大学生のお客様でデートの為にポロシャツを購入された方が、後日に再度来店されて「デートうまくいきました!」と嬉しい報告を受けるという出来事が先日ありました。そういった声を聞くと、やはりそういうブランドなんだなと、こちらも身が引き締まりますね。

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杉山時代への適応力の部分もブランドの強みです。例えば、日本ではクールビズが定着していますが、そちらに対応できるよう台襟のあるポロシャツ「パリポロ」をリリースしています。また今春夏は、アーティストのキース・ヘリングとのコラボレーションコレクションも好評いただきました。ファッションを主軸にしているブランドなので、時代に適したものを提示していくというのは大事にしている部分です。

山本キース・ヘリングとのコラボコレクションはとてもキャッチーだと思いました。ストリートグラフィティから出発した彼のスタンスと、今という時代のムードが呼応しているようで。

杉山創業者のルネ・ラコステはグランドスラムも制したテニス界のスーパースターでした。当時のテニスウェアは布帛の長袖シャツ、いわゆるドレスシャツで、これではプレイしにくいだろうと、ポロシャツの製造に着手しました。文字通り、ポロ競技のユニフォームから着想を得ているのですが、実は鹿の子素材もこの時に作られたと言われています。当時、フランス最大のニットメーカーの代表であったアンドレ・ジリエとともに、新しい素材を生み出しました。今では当たり前に使われている鹿の子の素材ですが、海外では今でも生地そのものに「ラコステ」という名前が付いていると聞いています。

山本素材の開発から着手したというのは、すごく今どきなアプローチですよね。炎天下で3〜4時間もテニスをプレイすることを前提に、それに適した素材を作るということ。今はクールビズのために、素材を開発している企業が注目を集めていますが、それに通じるところがあるあります。100年前に、時代を先取りしていますね。

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山本定番のアイテムに対して、よく「一生モノ」なんて言いますが、一生着られるアイテムはほとんどない。あるとすれば、時計か、一部の靴やカバンのみでしょうね。逆にいうと「一生モノ」と呼ばれるものは、少しずつアップデートを繰り返し、時代のニーズに応えているからこそ”定番”として生き残る。ラコステのポロシャツは、まさにそういうアイテムですね。

杉山他にも、練習用のボールマシンを作ったりと、ルネは発明家としての一面も持っています。彼の進取の精神というのは、ブランドの礎になっています。

山本ワニのシンボルマークも、相手に粘り強く食らいついていく彼のプレースタイルに由来しますよね。創業者の人間性が、現代までしっかりとブランド全体に受け継がれている。創業時とはまったく違うものになってしまっているブランドも多い中、とても希少な存在だと思います。

杉山2019年春夏はジェンダーレスなスタイルを発表しました。そして次の秋冬からは新たなクリエイティブ・ディレクター、ルイーズ・トロッターがコレクションを手がけます。彼女はブランドのヘリテージを尊重しつつ、これまでにないアプローチで服作りを行っています。すべての人に開かれているブランドであること。性差も年齢も関係なくブランドを楽しんでいただきたいですね。

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山本今回のSHIPS別注アイテムは、ヴィンテージ色が強く、かなり本気で取り組んでいらっしゃるなと感じました。アーカイブを使用する際の本国への許可取りも、大変だったと思います。

杉山目玉となるポロシャツは、1969年にリリースされたモデル「シャンティイ」がベースとなったものです。当時人気を博した裾や袖のリブ仕様が特徴的で、往年のファンには懐かしく、若い世代にも新鮮に感じていただけると思います。

山本ブルーのワニって、なかなか許可が下りないのでは(笑)?

杉山SHIPSさんとは付き合いも長いですし、いい信頼関係が築けています。だから別注に関しても、本国とのやりとりがスムーズなんです。

山本世代を超えて、それこそ親子で着ていただけると、ラコステらしい楽しみ方になるでしょうね。

杉山守るべきところは守りつつ、時代とともに成長していければと思っています。

「SHIPS別注アイテム」

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シャンティイ

ラコステが1969年に発売したポロシャツ「Chantilly(シャンティイ)」を、別注にて復刻。「シャンティイ」というネーミングは、古き昔を偲ばせるシャトーホテルで知られたクラシカルでエレガントな地域の地名で、ブルジョアたちの社交場であったといわれる場所です。その当時の人気デザインの一つであった、やや短めの着丈に、太いリブ仕様の袖や裾が特徴的な逸品。ボディには定番のL.12.12と同様の鹿の子を使った編み地を使用し、ヴィンテージを思わせるソフトなタッチが身体を包み込む最高の着心地に仕上げています。

ポロシャツ 各¥15,000(+tax) / LACOSTE for SHIPSBUY

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70s ドロップテイルポロシャツ

ラコステのアーカイブから、1970年前後に北米で販売されたポロシャツをベースに復刻。台形に青ワニのついた商品タグ、そして胸にあしらわれた通称「青ワニ」は、SHIPSの特別なエクスクルーシブ仕様です。ややルーズなフィット感、後ろの裾が長いドロップテール、仕上げの製品水洗いと、リラックス感満載のディテールで、アメリカ西海岸の雰囲気を感じさせる1枚です。

ポロシャツ 各¥14,000(+tax) / LACOSTE for SHIPS

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ドロップテイルポケットビックTシャツ

ルーズシルエットの別注Tシャツです。ボディにはポロでもお馴染みの鹿の子素材を使用しています。また、後ろの裾が長いドロップテール仕様にすることで、ルーズなシルエットに更にリラックス感をプラス。シンプルながら一枚で様になる逸品です。

Tシャツ 各¥9,000(+tax) / LACOSTE for SHIPSBUY

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ヘンリーネックTシャツ

爽やかな印象を与えるヘンリーネックTシャツ。鹿の子素材かつ前立てのあるデザインなので、ポロシャツの延長のように着こなせます。ボタンはリアルシェルボタンを採用。着れば着るほど味が出てくる、一枚です。

Tシャツ 各¥9,000(+tax) / LACOSTE for SHIPSBUY

杉山克之 | Katsuyuki Sugiyama

20年以上ラコステに携わり、リテールマネジャー、マーケティングを経て、現在はホールセールを担当。セレクトショップや大手シューズアカウントに対して、インライン、別注の展開を強化している。

山本晃弘 | Teruhiro Yamamoto

AERA STYLE MAGAZINEエグゼクティブエディター兼WEB編集長
「MEN’S CLUB」や「GQ JAPAN」などを経て、2008年に編集長として「AERA STYLE MAGAZINE」を創刊。服飾史からビジネスマンのリアルなニーズに至るまで、あらゆる見識を備えた“目利き”として知られる。現在は、トークイベントで着こなしを指南するアドバイザーとしても活動。2019年4月にヤマモトカンパニーを設立し、現職に就任。執筆書籍に、「仕事ができる人は、小さめのスーツを着ている。」がある。