夏に読みたい本をレコメンド!  “読書の夏”しませんか? 夏に読みたい本をレコメンド!  “読書の夏”しませんか?

夏に読みたい本をレコメンド!
“読書の夏”しませんか?

夏は日差しに誘われて外出する機会が多くなりますが、ゆったり読書をして本の世界に没頭するのはどうでしょう? そこで今回はネット宅配レンタル「TSUTAYA DISCAS」や映像配信サービス「TSUTAYA TV」を運営するT-MEDIAホールディングス広報の東さんに、夏におすすめの本を「夏休み」、「帰省」、「海」の3つのテーマごとにご紹介いただきました。夏の暑い日に、お気に入りの本に読みふける。そんなひと時のおともになれる一冊を見つけてください。

さくらももこさんのエッセイは読みやすくてすごく好きなんですが、この一冊はスリランカや韓国、その他いろんな国に行った珍道中が書かれています。父ひろしなんかも出てくるんですよ。一つひとつの国のエピソードが短くまとまっているのでサラッと読めるし、その国の魅力がぎゅっと詰まっています。さくらももこさんならではの、ちょっと違った視点からの面白さや過ごし方が書かれていて、くすっと笑えるんです。旅行のガイドブックではわからない現地の人のリアルな暮らしぶりなどを知ることができておもしろいですし、旅行先を決める一助になるんじゃないかなと思います。夏休みに読んで旅行気分を味わってみてはいかがでしょうか。

ハワイを舞台にした物語が3本入った短編集です。その中の1本に「まぼろしハワイ」というタイトルの話が入っています。よしもとばななさんは、どこか欠如している主人公のストーリーを書くことが多いんですが、この「まぼろしハワイ」は、あるひとりの男性を亡くした娘と後妻の話です。父であり、主人公であった男性の死をキッカケに、家族とも友達ともいえない関係性のこの女性2人がハワイへ行って仲を深めていったり、その男性への想いを確かめ合う中でお互いがかけがいのない存在になっていく物語です。ハワイへ行く前と後とでの2人の気持ちの変化がすごく丁寧に描かれていて、自分の中の毒素も抜けていくような感じがします。ハワイの情景やのんびりした雰囲気ががすごく目に浮かびます。ハワイへ行く人はみんなそれぞれが抱えているいろいろな想いに素直になりに行くのかなと思える一冊です。

両親と姉と弟の4人家族の話で、弟を主人公に物語が進んでいきます。父親の仕事の都合で海外のいろいろな国で過ごすんですが、子どもの頃はかっこよくてスポーツもできてモテていた男の子(主人公)が、30代中盤になって何となく何かがうまくいかなくなってきて、そんな自分を受け入れられなくなっていく。「サラバ」というのは、エジプトにいた時に言葉の通じない現地の友達と使っていた合い言葉なんです。大人になって自分がこのままじゃダメになると気付いた時に、再びエジプトへ行き、現地の友達と10年ぶりの再会を果たします。
完璧な家族なんていなくて、何かしら問題を抱えていたりする。だけどお互い家族だからこそわかる繋がりや考え方を再認識していく、そんな物語です。この主人公はエジプトに帰ることで本来の自分を取り戻すわけですが、実家に帰った時に立ち戻る原点というものを見つけられるんじゃないかなと思います。

こちらも上下巻で長いんですが、とにかくおもしろいです。実際にあった事件の犯人の逃亡劇から着想を得て書かれた本です。3人の主人公がそれぞれ新しい土地に移り住み、その地域の人たちに助けられながら関係を育んでいきます。周りの人たちは彼らの素性をよく知らないのですが、だんだんと信頼関係が築かれていく。そんな中である殺人事件の犯人の特徴が3人とも似ていることから、周囲が彼らを疑い始めて行きます。3人のうちの1人が犯人なんですが、そうじゃない2人は疑われることによってそれまで築いてきた相手や周囲との関係が崩れてしまう。人を心から信頼することの残酷さと、信頼できなくなってしまうことの残酷さの両面が描かれています。物語が、ある女の子が上京して一悶着あって、故郷の漁港に戻ってくるというところから始まるんですが、漁港や島、海の描写が帰省を思わせるので選びました。

こちらは映画化されている作品なんですが、海のシーンがすごく印象的です。何をやってもダメで間抜けな、だけど誰からも愛される主人公、世之介を中心に繰り広げられる青春劇です。世之介が、住む世界の違うお嬢さまに恋をするストーリーなんですが、夏休みにその好きな女の子とグループデートで海に行くシーン印象的で、大学生特有のキラキラした感じがすごく眩しいです。この世之介がなんか憎めない、友達にしたいようなキャラなんです。こちらも「怒り」の著者である吉田修一さんの作品なんですが、同じ著者とは思えないほどテイストの違った一冊です。吉田修一さんは言葉の紡ぎ方が本当に上手で、すっと入っていくんですよね。作品ごとにかもし出される雰囲気が異なるのが魅力です。

沖縄の小さな島を舞台にしたラブストーリーです。主人公、明青の「嫁にこないか。幸せにします」という絵馬に「絵馬の言葉が本当なら、私をお嫁さんにしてください」という手紙が届きます。その手紙の主である幸は、その後本当に離島に住む明青のもとに現れ、2人の共同生活が始まっていきます。沖縄の色彩豊かな情景が、ゆったりとした明青と幸とのピュアなラブストーリーにマッチして、とても穏やかな気持ちになれる一冊です。
カフ―とは、沖縄の方言で「果報」。「よい報せ」と「幸せ」の2つの意味を持っています。この小説を読みながら目を閉じれば、そこには沖縄のきれいな海と静かな波の音が広がり、「カフ―」が訪れるはず! 初夏の涼やかな風の吹く日におすすめの1冊です。

代官山蔦屋書店旅行コンシェルジュであり旅行ライターでもあった森本剛史さんが、生前に書き綴ってきた文章を1冊にまとめた本。紀行作家として130回の海外取材で約100カ国を回った森本さんが描写する情景豊かな文章は、読み手を世界の旅へと誘ってくれます。

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東 佑香さん

(株)T-MEDIAホールディングスの広報として、日々奮闘中。
小学生の頃から小説を読むことが好きで、休日は1日本を読んで過ごすことも。
時代小説から恋愛小説までどんなジャンルの本も読むので、蔵書数の多いTSUTAYA三軒茶屋店がお気に入りです。