スポーティでスタイリッシュな次世代ブランド sansnom.の全貌。 スポーティでスタイリッシュな次世代ブランド sansnom.の全貌。

スポーティでスタイリッシュな次世代ブランド sansnom.の全貌。

スポーティなテイストを前面に押し出したフランス・リヨン生まれの画期的なブランドsansnom.〈サンノム〉。2013年にスタートを切った新鋭ながら、パリのセレクトショップ、ピガールで取り扱いを開始したことも含め世界的にもう既に注目を集めている。日本での展開も本格化し始めた今、ちょうど初来日を果たしたディレクターのヨアンとロメインの二人を直撃し、気になるブランドのヴィジョンについて語っていただいた。まだ22歳と21歳ながら、驚くほど冷静に自分たちのブランドの未来像を見据えている二人。興味深いフランスブランドの哲学に迫る。

スポーティなだけではなくて、サンノムは高性能な要素をミックスさせています

??まずはブランドを始めた経緯を簡単に教えてください。
YOANN(以下Y)「4年前に自分たちの故郷であるリヨンでシルクスクリーンプリントのTシャツから作り始めたんです。徐々に二人で意見を出し合いながらスエットやフリースというようにラインナップを増やしてきました」
??スポーティなテイストに特徴がありますが、なぜそういう洋服を作りたくなったのでしょうか?
Y「もともと自分はバスケットボール、ロメインがサッカーをやっていたというのも大きいと思います。自分たちのライフスタイルにも必要だと感じているんですが、スポーツするときでも出掛けるときでも着られるアイテムが作りたかったんです」
ROMAIN(以下R)「モチーフのイメージはあくまでもスポーツにありますが、モダンでミニマムでクラシックな要素があって、縫製的にはテクニカル。そんな高性能な要素をミックスさせたスタイルがサンノムの狙いでもあるんです」
??そういったテイストはフランス発信のブランドとしては珍しいのではないでしょうか?
R「確かにスポーツテイストを押し出した服は、あんまりフランスでは見られないかもしれないですね。クラシックやモードが主流の場所で、それらとは違う立ち位置でやることに意味があると思っています。自分たちは、単なるスポーツテイストではなく、生地とかにこだわったものを常に生み出そうとしています。ピガール(お店)の方々もたくさんアドバイスをくれるので、いい物作りができていると思いますよ」

自分たちが納得できるお店に直接電話をかけて展開を増やしていったんです

??東京では20年ほど前からスポーツテイストはポピュラーですが、そのあたりの影響はあるのでしょうか?
Y「日本はテクニカルな素材を使って、早くからスポーティなファッションを楽しんでいますが、そこからはもちろん影響を受けました。デザインがスポーティでありながら上質な素材を巧みに使うというミックス感が備わっているブランドが多く、参考にもしています」
??パリのピガールなど、展開するお店に関しては最初からこだわりを持っていたのでしょうか?
Y「もともとは出身がリヨンなのでそこからスタートしています。もちろんパリのピガールもそうですが、置いてもらいたいお店には自分たちで直接電話をしてサンプルを持って行き、ブランドのことを知ってもらいながら広げていったという感じです。展示会などもしていなかったので、お店の方やディレクターとの信頼関係を少しずつ築きながら進めていきました。フランスのファッションシーンは特に人脈が大切ですが、そうやって自分たちが納得ができるお店に営業をかけて展開してもらえるようになったんです。もちろんピガールのお店のメンバーたちは良き友人ですし、ビジネスに対してアドバイスをくれる相談者でもあります」
??なるほど。あと気になるアイテムに関してですが、消臭効果のある素材など、素材使いに特徴があると思います。そこに執着する理由について教えてください?
R「自分たちのプロダクトはスポーツをする前としているとき、そしてアフタースポーツという3段階に分けてプロダクトを作っています。消臭効果のある素材はスポーツをするときに着るというイメージのものですね。例えば練習中に汗をかいてもイヤにならないカットソーというのは理想ですし、その後にプライベートの街着としても成立するデザイン性のあるものも提案したいと考えているんです」
??基本的にはゆったりとしたシルエットに感じますが、それは意識的にそうしているんでしょうか?
Y「自分たちは基本的にぴったりとした服を着ないので、コンフォートな服をコンセプトに作っています。フランスブランドならではのテーラリングや綺麗でシャープなシルエットにはもちろん愛着はありますが、サンノムはあくまで着心地がよく、着る人が自由な解釈で着られるということが重要なんです。シルエットもワールドワイドに楽しんでもらえるものであるべきだと思っています」
??それはフランスの洋服ブランドとしてはとてもユニークですね。お二人の物作りでの役割分担はどんな感じなのでしょうか?
R「基本的に二人でやっていますが、いわゆるクリエイティブディレクションに関してはヨアンが中心にやっています。ほかにパターンメーカーなどに仕事をお願いすることもありますが、ほぼ自分たちで意見を出して、細かな動きもしながら服作りをしています」

東京は世界で最もエキサイティングな都市だと思います

??そんななか東京での本格的な展開が始まりましたが、東京には大きなマーケットはもちろん多くのブランドもあります。コラボや新しいラインなど新たに手掛けたいことはありますか?
Y「もちろんコラボレーションは興味深いとは思っています。僕たちと違うインスピレーションを持ったデザイナーと仕事をすることによって新たな感覚を身につけたいという思いもあります。ただ、今はまだプロダクトに関しては自分たちの作るものに集中して、そこに重きを置きたいですね」
??今はまだ始まったばかりですもんね。では、東京に限らず世界を見たときに刺激を受ける都市は他にどこかありますか? スポーツウェアならやはりアメリカは成熟していると思いますが?
Y「一番エキサイティングな場所だと思うのはやっぱり東京ですね。ここに来る前のソウルも興味深かったですが、個人的には日本の建築にも凄い興味があります。それに東京にはヴィズビムやジュンヤ ワタナベ、ネイバーフッドといった行ってみたいブランドのショップもたくんさんあります。確かにスポーツウェアという観点では、アメリカのものを参考にすることもありますが、自分たちが目指しているのはヨーロッパ発の“ニューフレンチウエア”です。ミックス感とオリジナリティがあってテクニカルな自分たちのプロダクトを作りたいという思いは変わりません」
R「世界の都市というより、自分たちが育ったリヨンが一番いいところだと思いますよ(笑)」
??最後に、今後の目標を教えてくだい。レディスも作りたいなどの具体的なヴィジョンがあればお聞かせください。
Y「レディスは今のところ考えていません(笑)。とりあえず、今のラインナップを大切にしながらクオリティを上げることが大切だと思っています」
R「シルクスクリーンのプリントTから始めて、ラインナップがようやくトータルで提案できるところまできたので、これからしっかりと進化させたいと思っています。東京での展開も楽しみです」

大きなナンバリングを施したTシャツは、インドメイドの上質なオーガニックコットン仕様。肌触りは極めて滑らかなでスポーツ時はもちろん、タウンユースでも心地よく着られる。

Tシャツ 各¥9,000(+TAX)/SANSNOM.

バスケットコートをプリントした白Tと深みのあるブルーのTシャツ。ともに通年のスポーツアイテムであるだけでなく、ジャケットのインナーにも最適。消臭効果のあるコットンボディで仕上げている。

Tシャツ 各¥8,500(+TAX)/SANSNOM.

後染めで仕上げたラグランスリーブのパーカ。短丈で着やすいだけでなく、深みのある発色がスタイリッシュだ。大きなハトメとポケット上のタグがデザインアクセントにもなっている。

パーカ 各¥18,000(+TAX)/SANSNOM.

ルームウェアでもタウンユースでも重宝するコットンショーツ。股上をしっかりと取ったリラックス感のあるシルエットと、オーガニックコットンならではの滑らかな肌触りが魅力だ。

パンツ ¥11,000(+TAX)/SANSNOM.

シャツやジャケットのインナーに揃えておきたいパックT。ゆったりとしたクルーネックに滑らかなインド綿が心地よい着心地を生み出している。身幅はややゆったりとした設定。

Tシャツ(3枚セット) ¥6,000(+TAX)/SANSNOM.

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BRAND PROFILE

sansnom.(サンノム)

2013年、フランスのリヨンでヨアン・ウェンガー(左)、ロメイン・サバティテエール(右)の二人で設立。スポーツテイストのラインナップを、オーガニックコットンや消臭効果のある機能素材などを駆使してテクニカルに仕上げるという独自のコレクションを発表。パリのピガールやリヨンのサマーストアといった実力のある人気ショップで展開され話題を集める。2015年春夏シーズンより、日本でも5ショップで展開を開始。今まさにストリートシーンのみならずファッション界から熱視線を浴びている。

http://www.sansnomclothing.com/