SHIPS<strike>と</strike>の人  40周年記念インタビュー/代表取締役・三浦義哲 SHIPS<strike>と</strike>の人  40周年記念インタビュー/代表取締役・三浦義哲

SHIPSの人
40周年記念インタビュー/代表取締役・三浦義哲

2015年、SHIPSは40周年という節目のときを迎えます。そこで今年は、SHIPSがどんな人たちによって作られているのかを本連載を通じて紹介。2回目となる今号は、SHIPS代表取締役の三浦義哲が満を持して登場。ご自宅にお邪魔し、膨大なカメラコレクションとともに、趣味である写真についてお話を伺いました。

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世界一のレンズはライカかもしれないけど、日本一は間違いなくミノルタ

――今日はよろしくお願いします。それにしても、廊下の壁が一面ディスプレイ棚になっていて、そこに納められているカメラコレクションがすごいですね。いつくらいから写真に興味を持たれたのですか。

三浦 大学から趣味で始めたから、もう50年くらいになりますね。きっかけは特になくて、なんとなく好きだったから。

――その頃に影響を受けたフォトグラファーはいらっしゃいますか。

三浦 最初は土門拳さんです。「筑豊のこどもたち」という写真集がすごく好きで、彼を真似て仏像を撮りに行ったりもしましたよ。あと、花が好きなので、いまでも花や風景はよく撮ります。

――なんとなくカメラに興味を持たれたということですが、もともと機械類はお好きだったんですか。

三浦 そうですね、小さい頃はラジオをつくったり。あと、高校の物理部ではテレビづくりにもチャレンジしました。文化祭でみんなを驚かそうと徹夜しながら頑張ったんですけど、結局走査線までは出たけど絵が映らなかった(笑)。でも、すごく楽しかった思い出があります。

――それはいい思い出ですね。大学で写真に興味を持たれてからは、長い間ミノルタ派だったと聞いていますが。

三浦 大学1年生のとき、ミノルタとアサヒペンタックスから初の一眼レフが発売されて、迷いながらミノルタを買ったんです。そのときはわからなかったけど、後でカメラ誌を読んでいたら、ミノルタはレンズの評価がすごく高くて。いろいろ触ってみて自分でも感じましたけど、世界一のレンズはライカかもしれないけど、日本一は間違いなくミノルタ。皆さんあまり知らないんだけど、いいレンズを使わないといい写真って撮れないんですよね。いい写真とは何かっていうと、自分の気に入った写真という意味でね。いまはメイン機にキヤノン「EOS 6D」を使ってますけど、それも比較的いいレンズがまだ残っているからなんです。

――やはりミノルタがソニーになってしまったのはショックでしたか。

三浦 すぐに諦めました(笑)。それでミノルタのレンズを使うために、ソニーのデジタル一眼レフ「α7」を買ったんですけど、確かに相性はいいけどちょっと面白くない。というのも、使い勝手があまりよくなかったですね。やっぱり、カメラメーカーのそれとはちょっと違うんですよ。そこらへん、キヤノンやニコンはデジタルカメラでも、操作性はフィルムカメラと同じなのがいい。

――コレクションを見させていただいたら、ミノルタだけでなく、ハッセルブラッドやライカなど、各メーカーの名機が揃っていますね。ざっと100台以上ありますけど、思い出深いモデルを教えてください。

三浦 ひとつはやっぱり最初に手にしたミノルタ「SR-1」かな。あとはハッセルブラッドの「503cw」に、レンズはカールツァイスの「プラナー35」。これでよく店舗の写真を撮りました。それと、エプソンのデジタルカメラ「R-D1X」、これは隠れた名機ですよ。

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(左)ミノルタ「SR-1」、(中央)エプソン「R-1DX」、(右)ハッセルブラッド「503cw」

SHIPSの店舗はすべて自分で撮影してきた

――SHIPSの店舗写真を撮られているんですね。

三浦 そうですね、これまで全店撮っています。いまも新規オープンのときは、開店前に1時間くらいかけて外観から内観まで撮影しています。これまではずっとハッセルブラッドで撮影していましたけど、最近は店舗撮影に向いているフィルムが生産中止になってしまって。先ほど話に出た、キヤノンの「EOS 6D」を使っています。普通のフィルムを使うよりは綺麗に撮れるし、これはフルサイズだから。

――エプソン「R-D1X」は見た目もかっこいいですね。森山大道さんはこれをポラ代わりに使っていると聞いたことがあります。

三浦 これは面白い機材だよね。ライカレンズが使えるし、何枚撮ったかやバッテリー残量などがアナログで表示されたり。あと、一見無駄のようにも思えるけど、レンズの種類によってファインダーが切り替えられるんですよ。いまは生産していないし、後継機も発売されなかったから知る人ぞ知るカメラ。2〜3年前かな、欲しいなと思っているときにお店へ入ったら置いてあって、最後の1台で思わず買っちゃいました。操作性もいいし、エプソンだけに液晶も綺麗だしね。しっかりカメラをわかってつくっている。たぶんもとになっているのはベッサじゃないかな。

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――さっきから、今日のフォトグラファーの目がキラキラしちゃっています(笑)。三浦社長は、やはりカメラ屋さんにはよく行かれるんですか。

三浦 仕事場が銀座なので、つい覗きに行ってしまいますね。昔はいっぱいお店があったんだけど、主に行くのはいま2軒ですね。

――撮影旅行なども頻繁にされていますか。

三浦 最近はなかなか行けてないですね。なので、ピッティウォモ(メンズファッションの展示会)とかに行くときは、朝の4時くらいに起きて撮りに行ったりします。ここ1〜2年は、キヤノン「EOS 6D」と富士フイルム「X-Pro 1」を持って行くことが多いですね。交換レンズは3本くらい。

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ポストカードになった各地の灯台写真

――今日のように、家でカメラを動かして楽しむことも多いですか。

三浦 普段は時間がなくて、だからこうやって久しぶりにイジると楽しくてしょうがない(笑)。実を言うと、いまキヤノン「EOS 6D」に付ける、歪みを補正できる17ミリのレンズが欲しくて。それを買ったら店舗をキレイに撮れるので、SHIPSの全店舗を撮影し直そうかなと思っているんですよ。

――それは40周年記念の試みとしても面白そうですね。最後にメッセージをお願いします。

三浦 おかげさまで40周年をいいカタチで迎えられつつあって。とはいえ、僕はもう75歳なので、これからは若い世代がしっかりやってくれると思います。会社っていうのは、子どもと同じでいつかは独立して、自分の手からは離れていくものなんです。なので、どう発展したいとか具体的にはなくて、これまでの良い部分だけをしっかり継承してくれればと思います。

――改めて、40周年おめでとうございます。そして、今日はいろいろとありがとうございました。