SHIPSと人 〜サンフランシスコの人気ショップ「UNIONMADE(ユニオンメイド)」〜 SHIPSと人 〜サンフランシスコの人気ショップ「UNIONMADE(ユニオンメイド)」〜

SHIPSと人 〜サンフランシスコの人気ショップ「UNIONMADE(ユニオンメイド)」〜

SHIPSと人 〜サンフランシスコの人気ショップ「UNIONMADE(ユニオンメイド)」〜

SHIPS'S EYE

いまサンフランシスコで注目されている、メンズカジュアルのセレクトショップ「UNIONMADE(ユニオンメイド)」。その創設者でありデザイナーのトッドさんと、バイヤー兼デザイナーのスペンサーさんが来日。いま本国で見直されているアメリカンメイド人気の流れを踏まえながら、彼らのお店について伺いました。


――まずは、UNIONMADEがどのように生まれたのかを教えてください。

トッド Gapで約20年間働いていて、主にビジュアルマーチャンダイザーをやっていました。その後、2009年に退社して、数か月休んでからサンフランシスコにUNIONMADEをオープンさせたんです。最初はすごく小さいお店で、アメリカンメイドにこだわった製品ラインナップをしていましたね。それから徐々に、国にこだわらず定番品と言われるような長く愛されているアイテムを取り扱うようになったんです。とはいえ、いまもベースにあるスタイルはアメリカが中心です。

スペンサー 僕は大学を卒業して2010年にUNIONMADEに入りました。最初はショップスタッフから入って、L.A.店のオープニングなどを経験して、サンフランシスコのお店が大きくなった頃にバイヤーになりました。

トッド 彼はもともとデザイン系のブロガーで、すごくセンスがいいんですよ。

――UNION MADEという言葉は、日本人にとっても古着好きを中心に馴染みがあるのですが、アメリカ人にとって特別な思いがあるものですか?

トッド 1900年代、アメリカ製品が全盛だった頃の象徴みたいなものですよね。品質の良さの証みたいな気がします。僕らは、それを「UNIONMADE」とスペースなしのワンワードにして表現しているんです。

――アメリカンメイドにこだわった理由は?

トッド Gapにはアメリカ製品がなくて、僕個人としてはそこにこだわりたかったんですよね。少なくなったとはいえ、まだ工場も多く残っているのでアメリカンメイドを大事にしたいと思ったんです。

――アメリカ製品の魅力はどこにあると思いますか?

スペンサー タフで長く使えるところですね。そういう製品を作っているところは、歴史もありますし。

――日本はずっと前からアメリカンメイドにこだわってきました。そういう日本人のアメカジスタイルをどう見ていますか?

トッド 日本人が表現するスタイルは、アメリカ人よりアメリカっぽいですよね。アイテムの取り入れ方、着こなしも本当にうまいと思います。一方で、アメリカは日本のブランドが人気で、逆転現象が起きているようにも感じます。

――いまはオリジナルの商品もやられているのですか?

トッド これまでは、年4回コンセプトを打ち出して、それに合わせたコラボ商品を作ってきました。でも、来年の春夏からはオリジナルをスタートさせます。Gapでは商品を作る側にいたので、UNIONMADEではセレクトする側に回ろうと思っていたんです。でも、お客さんは他で買えないものを求めていたので、オリジナルも始めることにしました。

――お客さんはどんな方が多いですか?

スペンサー 20〜60代まで幅広いですね。どちらかといえばクリエーター系の方が多いかな。僕たちのwebサイトを見てくれればわかりますが、あえてモデルには着せず商品単体の写真を載せているんです。それは、着る人の年齢を制限したくないという意味もあって。あと、僕たちのお客さんは自分のスタイルを持っているので、欲しいものを単品買いする人が多いという理由もありますね。

――サンフランシスコにお店をオープンした理由を教えてください。

トッド サンフランシスコが好きだからというのが一番ですね。N.Y.には最初から作りたいとは思わなかったんです。自分の慣れ親しんだ環境で落ち着いて取り組みたかったというのが大きいかな。

――西海岸だとL.A.もファッションが盛んですよね。

トッド L.A.はどちらかというとファストファッション的な華やかな世界ですね。サンフランシスコは、ここ最近クオリティにこだわる人が増えてきているんです。その流れはレストランから始まって、いまやファッションも品質の良さが求められています。

――おふたりの趣味や、サンフランシスコでお気に入りのお店を教えてください。

トッド 僕は料理をして食べることが好きですね、あとはデザインブックの収集。サンフランシスコでお気に入りのお店は、「BI・RITE」というスーパー。小さいお店ですけど、オーガニックなものや地元の新鮮な食材が揃う最高のお店なんですよ。

スペンサー 僕は本やアナログレコードのコレクターなんです。あと週4回はボルダリングを楽しんでいます。レコード屋では「Groove Merchant Records」というお店が好きですね。

――来年の春夏に、SHIPSとゴールデンベアとのトリプルコラボが計画されているようですね。

トッド お互いゴールデンベアと取引きがあって、そこの人が紹介してくれてスタートした企画なんです。小売店同士のコラボレーションは新しい試みですし、エキサイティングですよ。お互いどんなものが売れるかがわかっているので、とてもスムーズに進行していますよ。楽しみに待っていて欲しいですね。

――トッドさんが感じるSHIPSのイメージを教えてください。

トッド 清潔感があってモダン、そして大人な雰囲気がありますよね。品質の良さをうまく表現しているお店だと思います。

――来年のトリプルコラボ、楽しみにしています。今日はありがとうございました。

UNIONMADE(ユニオンメイド)

2009年にサンフランシスコで誕生したメンズのセレクトショップ。
アメリカ製品をベースに各国の定番アイテムが揃う。そのセレクトは、日本のセレクトショップ黎明期を彷彿とさせる。2014の春夏シーズンよりオリジナル商品をスタート。そのタイミングで、SHIPS、ゴールデンベアとのトリプルコラボレーション商品の発売が予定されている。
http://www.unionmadegoods.com/