注目の若手ブランドBROWN BROWNのアトリエ訪問 注目の若手ブランドBROWN BROWNのアトリエ訪問

注目の若手ブランドBROWN BROWNのアトリエ訪問

注目の若手ブランドBROWN BROWNのアトリエ訪問

SHIPS JET BLUE

SHIPS JET BLUEが今季注目するブランドのひとつ〈BROWN BROWN〉。レザーアイテムを中心に個性的なコレクションを展開。裁断から染色、縫製まですべてハンドメイドで作りあげている新進気鋭のブランドだ。手がけるのは川村達郎氏と渡邊祐氏のふたり。彼らの物作りの情熱はどこから沸いて、どのように吐き出されているのか!? 業界内でもユニークと話題の彼らのアトリエで(その独特な世界観にどっぷりと浸かりながら!)そのこだわりを伺った。

――〈BROWN BROWN〉は今年の9月で丸一年というまだ若いブランドですが、お二人でブランドを立ち上げるきっかけはなんだったのですか?

川村 僕と渡邊は実はもともとSHIPSの販売員だったんですよ。僕はその頃からいつか自分でブランドを持ちたいと思っていましたし、渡邊も物を作る事が好きだった。SHIPSを辞めた後も二人で物作りについて話したりしながら、趣味程度にレザーアイテムを作っていたんです。それをハンドメイドの作品を紹介するサイトにアップしたりしていたんですが、それが結構反応が良くて。それがきっかけです。

――2人の役割分担みたいなものはあるんですか?

川村 特にはありません。ある程度話をしてアウトラインを決めてはいますが、基本的にお互いが作りたいものを作るっていうのが僕らのスタイルです。2人だけでやっているんで、特にルールは作る必要もなく。それこそ作るものも特に制限していたわけではなく、最初はアパレルも作っていたんですよ。それはまたいつか再開したいと思っていますが、今はレザーで評判を得ているので、まずはそこからしっかりやっていこうかなと。

――じゃあレザーブランドというわけではないんですね。

川村 自分の中では(笑)。

――〈BROWN BROWN〉のアイデンティティというか、これは譲れないという部分はありますか。

川村 僕らは本当に一からやっているんですよ。すべての工程をどこにも振らずに、裁断、染め、縫製まですべて自分たちでやっています。ここまで手作業にこだわっているブランドは結構少ないと思います。だいたいみんな縫製にミシンは使っていると思うので。そういういわゆる“クラフト感”には自信があります。

渡邉 手でしっかり縫い上げたレザーアイテムというのは、全然強度が違うんですよ。それと内側の仕上げの美しさが違う。まあ見えないので気にしないといわれればそれまでですが、やっぱりいいものを作るためにはそういった細かいものにもちゃんとこだわりたいんです。あとはレザーもヴィンテージ感を出すために、他のブランドが使わないようなレザーを使っています。原皮を奇麗な革にする前のレザー。そこに自分たちで色を乗せて仕上げているので、ひとつひとつ違う味が出るんです。

――お二人がそれぞれ自由に物を作っているという事ですが、やっぱりそこに個性が出る事はあるんですか?

川村 それはありますね。渡邉が作るものは細かくて繊細。言うなればちょっと女性的なんですよね。小さなアクセサリーとかも得意だし。僕が作るのはごつごつした重厚感のあるものが多いですね。

渡邉 大きいもの、小さいもので得意分野が分かれているんです。それはいいバランスだったよね(笑)。

――コレクションとしては財布やステーショナリー、バッグ類が中心ですか?

川村 他のレザーブランドさんが何をどのくらい作っているか詳しくは知らないですが、わりとおもしろいものは作ってるつもりです。たとえばレザーでハンドルをおおったハンマーとかブラシとか、ハンガーとか。

渡邉 誰もオーダーしてくれないですけどね(笑)。でも毎シーズンこういうちょっと変なものはなにかしら作っていこうと思っています。

――ブランドとしては9月で丸一年。若いブランドでありながらすでに認知度も高く、高い注目を集めていますよね。

川村 二人ともメーカーで働いていた分いろいろお付き合いがあったので。でも最初は車にサンプル積んで、遠くまで二人で営業にもいってましたよ。

渡邉 テント積んで、公園に寝泊まりしながら(笑)。それも楽しかったですけどね。

――情熱と地道な努力の積み重ねがあってこそですね。今後〈BROWN BROWN〉目指すものはありますか?

川村 「誰もこんなのこれ作ってないだろ!」っていうものを作りたいですね。もしかしたらそれは必要のないものかもしれないですけど、そこにこそおもしろさとか、格好よさってある気がしていて。そういうところを追求していけたらって思っています。

渡邉 今はレザーをメインで展開していますがそこに執着しているわけではなく、もっともっとやりたい事はたくさんあるんです。アパレルもそうですが、自分たちが好きな什器だったり雑貨だったり、自転車だったり。そういった自分たちが愛情を持って取り組める事をいろいろと模索しながらやっていければと思っています。自分たちの世界感全体をいろんな形で表現できたら最高ですね。

レザーは経年変化の味わい深さに定評のある栃木レザーを使用。もちろんコンチョもオリジナルで製作。メッキは一切使わず、これも経年変化が楽しめるシルバーか真鍮のみを使っている。

ビーズブレスレット?3','150/BROWN BROWN??
コンチョブレスレット?4','200/BROWN BROWN??
編み込みブレスレット?5','250/BROWN BROWN??