東京ジェントルマンスナップ  〜黒のポイント使い編〜 東京ジェントルマンスナップ  〜黒のポイント使い編〜

東京ジェントルマンスナップ
〜黒のポイント使い編〜

日に日に寒さが厳しくなるこの時期、トレンドの一つとして黒を効果的にコーディネートに取り入れる人が増えているようだ。そんな動向を探るべく、今回はSHIPS銀座店でスナップ撮影を敢行した。そこからわかったのは、黒を上手に着こなしている人は、どうやら黒だけではなく、温かみのある色使いや素材感でバランスを取っているということ。黒コーディネートのコツを街のリアルなスタイルから読み取る!

雨宮教夫さん

(61歳・会社員)

たまたま休みの日にお店を訪れた看板スタッフを撮影。普段はスーツ姿だが、この日はリラックス感のあるカジュアルで登場した。ブークレ素材の温かみのあるジャケットと真っ赤なクリストファー・トットマンのシャツが、美しく色落ちしたヴィンテージのリーバイス502に映える。そんな濃淡のコントラストを見事に効かせつつ、足元を黒で引き締めている。ちなみにスニーカーは、チャックテーラー70sの復刻モデルだ。

堀江慎吾さん

(29歳・会社員)

近くに髪を切りに来たという堀江さんは、月に一度は銀座を訪れてはショッピングも楽しむという。仕事のときは、ほぼネイビーのスーツだそうだが、今日は黒を基調にしたカジュアルなジャケパンを楽しんでいる。クラシックな二つボタンのジャケットはベルベット仕様で、上品さが漂う。それでいてインナーはメゾンキツネのカットソー、足元はニューバランスのスニーカーでスポーティにまとめている。黒の分量が多いため、スポーティでも子供っぽく見えないのがポイントだ。

血脇秀則さん

(65歳・ファッションディレクター/
ルイジ ボレッリ ジェネラルアドバイザー)

知り合いに会いに来たというファッションディレクターの血脇さんを発見。ヴィンテージのジャケットとネクタイ、そしてルイジ ボレッリのカラーシャツで華やかさを演出しつつ、リーバイスのオフホワイトのパンツで、程よく脱力させた上級スタイルだ。アメリカメイドのブリムの小さな黒のフェルトハットでクラシックなムードをプラスしている。

クラシック+スポーティを黒で引き締める!

温かみのあるジャケットを、スニーカーやストレッチパンツなどのスポーティなアイテムで程よくカジュアルダウンした装いが少しづつ浸透しているようだ。その際、ポイントで黒のアイテムを差し込むことで、装いがぐっと引き締まって都会的な印象になる。黒の分量をうまく調節しながらバランスを取るのがポイントになる。

ジャケット ¥131,000(+tax)/LARDINI
ニットカーディガン ¥35,000(+tax)/JOHN SMEDLEY
モックネックプルオーバー ¥20,000(+tax)/ZANONE
パンツ ¥39,000(+tax)/PT01
スニーカー ¥39,000(+tax)/BEYENE
ハット ¥11,000(+tax)/SHIPS AUTHENTIC PRODUCTSMORE

SEUNG KYUさん

(37歳・会社員)

メゾンマルジェラのニットに、サンローランのテーパードを効かせたパンツ、眼鏡はクロムハーツという高級ブランドで固めた彼。なんとショッピングをするために韓国から銀座を訪れて2週間滞在しているという。全身を黒でまとめたモードな着こなしだが、やはりニットの温かみのある素材感が加わるだけで、柔らかな印象に見える。加えて、足元はスニーカーといういたってスポーティなスタイルだが、名立たるブランドでまとめているだけに、素材に光沢などの上質感が宿っているため、装いにも“格”が感じられる。

齋藤 良さん

(29歳・会社員)

バラクータのスイングトップとストレッチデニムというスポーティカジュアルで銀座を歩いていた齋藤さん。黒が基調のスタイルでも重たく見えないのは、トップスの裏地とソックスで、赤の柄物を効かせているから。加えて、足元のパラブーツはラビットファーをあしらっているため、温かみのある素材感がアクセントになっている。ちなみに普段から何かしら黒を取り入れることが多いとのこと。

スポーティな黒スタイルには温かみのある素材感や色を差し込む!

スポーティなアイテムを中心にして黒コーディネートをする場合は、ニットなどの温かみのある素材感や暖色のアイテムをうまく差し込んで、異テイストを加えることがポイントになる。それだけでお洒落度はぐっとアップする。素材感と色使いで、上手に軽さや柔らかさをプラスすることが、黒を攻略するカギになるようだ。

シェルパーカ ¥55,000(+tax)/DESCENTE ALLTERRAIN
ダウンベスト ¥24,000(+tax)/SHIPSMORE
タートルネックセーター ¥34,000(+tax)/ZANONE
パンツ ¥38,000(+tax)/DE BONNE FACTURE
スニーカー ¥28,000(+tax)/NEW BALANCE

式島泰生さん

(19歳・会社員)

サンスペルのニットとマフラーで、見た目にも温かみのあるスタイルを演出している式島さん。それでいて足元は、ナイキのランニング系スニーカーを合わせることでアクティブにまとめている。実はシューズの黒とニットの緑は好相性な色合わせ。足元をシックに、トップスを華やかに見せることで洒脱に見えるのだ。黒を上手に取り入れる際のセオリーを実践した好例ともいうべきコーディネートだ。

黒を攻略するなら緑を効果的に取り入れる!

黒アイテムをモダンに着こなす際に重宝するのが、オリーブやカーキといったアイテムだ。黒はどうしても装いが重たく見えてしまう傾向があるが、それを無理なく緩和してくれるのがグリーン系を基調にした色使い。派手色を黒に合わせると際立ってしまうが、オリーブやカーキなら悪目立ちすることなく逆に黒の魅力も引き立ててくれる。上手に取り入れればお洒落度も格段にアップする。

コート ¥78,000(+tax)/AURALEE
タートルネックセーター ¥32,000(+tax)/S.N.S.HERNING
デニムパンツ ¥25,000(+tax)/LEVI'S VINTAGE CLOTHING
ムートンブーツ ¥43,000(+tax)/SHEPHERD
マフラー ¥34,000(+tax)/Johnstons

レディスにも人気の高いライダースは、断然ダブルが旬だ。一見ハードなアイテムだが、ウールなどの温かみのある素材に合わせるとこなれ感がアップする。
ライダースジャケット ¥135,000(+tax)/JAMES GROSS

オールブラックでも光沢のあるものなら重たく見えない。短丈のものを軽やかに着るのがポイントだ。
ダウンジャケット ¥75,000(+tax)/TATRAS for SHIPSMORE

柄ジャケットも黒だとよりシックに見える。汎用性が高くデニムなどのカジュアルパンツにも合わせやすいため一着あると重宝する。
ジャケット ¥64,000(+tax)/FUGATO per SHIPS

アウトドアからタウンユースまで対応できるシェルコートは、ロング丈が便利だ。黒ならビジネスシーンにも取り入れられる。
シェルコート ¥63,000(+tax)/DESCENTE ALLTERRAIN

肉厚の畔編みカーディガンは、ジャケット感覚で着こなせる。黒ならコートとの重ね着にも取り入れやすい。
ニットカーディガン ¥28,000(+tax)/BATONER

インナーダウンとして外せないのが、中綿入りのカーディガンタイプ。黒がベースなら通勤にも活用できる。
ダウンカーディガン ¥30,000(+tax)/THE NORTH FACE PARPLE LABEL

リラックスカジュアルに重宝するのがクライミングパンツだ。サイズ調整もウエストのアジャスターでワンタッチで行える。
パンツ ¥11,800(+tax)/Gramicci

ラバーソールを配したブーツは、スニーカー感覚で履きこなせる。足元を引き締めるならブラックが基本だ。
ムートンブーツ ¥43,000(+tax)/SHEPHERD

ランニング系スニーカーも黒モデルがあれば、装いの幅はかなり広い。例えばジャケパンにも難なく取り入れられる。
スニーカー ¥39,000(+tax)/BEYENE

ヴィンテージライクなダイバーズ系ウォッチも黒が基調のモデルを選べばビジネスでも活用できる。
ウォッチ ¥22,000(+tax)/VAGUE WATCH CO.