SHIPS MAG

JOURNAL

2025年7月、SHIPSは回収した衣料品を
販売する公式リユースECサイト
「SHIPS CYCLE MARKET」をオープンしました。
セカンドハンドのアイテムを、
次のお客様に気持ちよく愛してもらえるために
専用工場にて検品・洗浄・補修を徹底しています。
その品質は、どのように生まれているのか?
ケアのプロセスに込められたSHIPSの想いや価値観を
現場の取材を通して解いていきます。
Updated 2025.12.24

SHIPS CYCLE MARKETとは?

お客様やスタッフが購入したSHIPSのアイテムを、次の持ち主の手に届けるリユースプロジェクト。一点ずつ丁寧にクリーニングとメンテナンスを施し、新たに輝ける一着を生み出しています。ファッションを通じて持続可能な未来を築く、サステナブルなアクションです。

SHIPS CYCLE MARKETのために集められたたくさんの衣類は、適切な仕分けを経て、信頼のおけるクリーニング専門工場へ運ばれます。最初に⾏われる⼯程は、⼀枚⼀枚の製品タグのチェック。素材や仕様を細かく確認し、最適なクリーニング⽅法に仕分けていく⼯程です。⾐類を守るためには「どう洗うか」がとても重要。その⾒極めを瞬時に⾏います。

クリーニングは⼀般的にドライとランドリー(⽔洗い)に分かれます。⽔を使わずに有機溶剤で洗うドライクリーニングは、収縮、型崩れ、⾊落ちのリスクを抑え、⾐類への負担や影響を最⼩限にします。⼀⽅で、洗剤と⽔を使うランドリーは、汗や⽪脂をはじめとする⽔溶性汚れに適しています。ニットやジャケット、コートなどのデリケートな⾐服には前者、肌に触れるシャツなどには後者を選ぶことが多く、種類や状態に合わせて洗浄時間などを細かく調整。⼀度にたくさんの⾐類を、⼤きなドラムと強い洗浄⼒で洗えるのも専⾨⼯場のメリットです。

洗浄後は乾燥のプロセスへ。最新の乾燥機は揮発した溶剤をほぼ回収して、再利用できる仕組みで、環境にも配慮されています。大きなドラムでぐるぐると回して乾かす衣類もあれば、シワになりやすい生地や、中綿の厚みを均一に保形したいダウンジャケットなどは、吊るした状態で一枚一枚乾燥させていきます。

そして、専門工場の強みといえば、染み抜きやリペアといったアフターケア。ただ「きれいにする」だけでなく、商品として次の人に愛される状態にするために、工場内で入念なチェックが施されます。とくに多いのは、襟や袖の皮脂汚れ。家庭用の洗濯ではとりにくい汚れの蓄積や酸化による黄ばみも、プロの技術による染み抜きでキャッチします。溶剤でシミを浮かせ、スチームガンで飛ばすように落とし、蒸気で洗い流す。必要に応じて漂白剤を使い、真っ白にするなど、素材と汚れの種類に合わせて、職人の経験と知識を活かした最新の方法によって丁寧に落としていきます。まるで魔法のようにシミが消えていく様子に思わず見入ってしまうほど。糸のほつれやニットの毛玉といった軽微なリペアも工場内で行われ、ユーズドの服が美しい一着へと整えられていきます。

ドレスシャツやジャケットやコートは仕上げのプレス工程へ。蒸気によるプレスが行われ、トルソーのような立体的な仕上げ機に服を着せ込み、内側からスチームを送ることで風合いまでしっかりと演出しながら、シワをつけることなくシルエットを成形していきます。新調感とはまた違う、包み込まれるような立体的な服の魅力もまた、このプロジェクトの魅力。ドレスアイテムはその後、さらに手作業によってアイロンがかけられ、凛とした状態に折りたたまれます。

リユースの価値観はさまざまです。年代物の古着として相応しい価値がつくものもあれば、今では手に入らない希少性を楽しむ文化もある。しかしこのプロジェクトの目的は、一度役割を終えた服に新たな価値を与え、次の持ち主を見つけること。誰かの服を手にした誰かが気持ちよく着られるように。SHIPSはスペシャリティなクリーニング技術をパートナーに、大切な衣類を、新品とは違った魅力ともに循環させています。

SHIPSが展開する
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SHIPS CYCLE MARKET