MAKOTO ITO
SHIPS SHIBUYA
STORE MANAGER
伊藤 誠
(シップス 渋谷店 店長)
Updated 2022.05.18
04
ベーシックは、“混ぜて”こそ輝く
カジュアル担当としてキャリアをスタートするも、
スーツやジャケットを着こなす先輩たちに憧れて
やがてテーラードに傾倒していったという伊藤。
最初のうちはコテコテのアメトラ君だったそう。
いまもトラッド好き、ベーシック好きは変わらない。
とはいえ、経験を積むうちに実感したのは、
「基本さえ知れば、固定概念に囚われる必要はなし。
むしろ、自分の感性で自由にミックスしてこそ
トラッドやベーシックは輝くのだ」ということ。
そんな伊藤流・ミックスの美学をご紹介します。
カジュアル担当としてキャリアをスタートするも、
スーツやジャケットを着こなす先輩たちに憧れて
やがてテーラードに傾倒していったという伊藤。
最初のうちはコテコテのアメトラ君だったそう。
いまもトラッド好き、ベーシック好きは変わらない。
とはいえ、経験を積むうちに実感したのは、
「基本さえ知れば、固定概念に囚われる必要はなし。
むしろ、自分の感性で自由にミックスしてこそ
トラッドやベーシックは輝くのだ」ということ。
そんな伊藤流・ミックスの美学をご紹介します。
「スリムフィット全盛時代もどちらかというとゆとりのあるシルエットが好きだったのですが、テーラードの世界にもワイドシルエットが浸透した近年はいっそうその志向が強まりました。ひとくちにワイドといってもさまざまな種類がありますが、私は股上が深く、裾がストンと落ちるストレートレッグ派。 近年は裾幅21.5p以上のパンツばかり穿いています。これをブレザーなどテーラードジャケットと合わせることで、ドレス感とリラックス感がブレンドされて、“今”な気分を表現できるのです。スタイルが悪く見えるのでは……と敬遠するかたもいらっしゃいますが、ワイドストレートも丈感などに気を配れば、意外なほど美脚に見えますよ」
「テーラードウェアにおける私のベースは、間違いなくアメトラにあります。昔は全身米国もので固めていたのですが、先輩がたの着こなしを見るうちに、一見アメトラでも実はさまざまな国のアイテムをミックスしていることに気づきました。“ミックス・スタイルはシップスの伝統なんだ”と教わって、それから自分も多国籍なアイテムを取り入れるようになりましたね。今日の服装も、ブレザーにストライプタイ、チノパンと典型的アメトラに見えて、実は靴を除いて米国ものは使っていません。ジャケットはイタリア、タイはフランス、パンツはちょっとレアなパキスタン軍の古着……という具合に多国籍なアイテムを取り入れると、定番のスタイルも新鮮に楽しめるんです」
「茶靴を持っていないというわけではありませんが、もう10年以上、ワードローブの大半は黒靴が占めています。それに伴って、合わせるバッグやアクセサリーも黒系ばかりですね。といっても、ストイックさやミニマルさを追求して……というのとは少し違います。例えば同じ黒靴でも、フォルムやディテール、あるいはスムースレザーやシボ革といったわずかな違いで実にさまざまなニュアンスがありますよね。その微差を吟味して、パンツやトップスの表情とマッチさせるのが好きなのです。一見ごく普通だけれど、実は自分なりのブレンドが効いている、という感じが私らしいかなと思っています」
JACKET/DE PETRILLO
SHIRT/SHIPS
TIE/LOUIS FAGLIN
PANTS/PAKISTANI ARMY(VINTAGE)
SHOES/RANCOURT & Co.
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