SHIPS WOMEN

JOURNAL

各国のファッションウィークでは現地に飛んで、商品の買いつけやトレンド調査を行うバイヤーたち。2024年春夏のファッション/アクセサリーはなにをチェックすべきなのか、今年9月にパリで見つけた情報をベースに語っていただきましょう!

Updated 2023.12.13

ウエスタンをマークせよ。

パリでももちろんKブーム。

春夏もキラキラでいきましょう。

チョーカーでバランスを変えて。

気になるのはピンク!

パリで見かけたセンスのいい人。

笹川 茜さん

SHIPS WOMEN バイヤー、ファッション担当。春に欲しいのもはウエスタンデティールのシャツやジャケット。

荒川彩花さん

SHIPS WOMEN バイヤー、ファッション担当。春に欲しいのもはネイビーのシャツやバッグ。

ーまずはいちばん記憶に残っている春夏トレンドを教えてください。

笹川 : 2024年春夏はトレンドが大きく変化したというよりは、2023年の流れを継続しつつ、キーアイテムがいくつかあるように感じました。個人的にいちばん気になったのはウエスタンですね。派手に着るというよりは、フリンジを一部盛り込むなどディテールを効かせたアイテムが多かった印象です。

荒川 : 展示会はもちろん、街の店頭でもウエスタンブーツが置いてありましたし、パリではすでに取り入れている人をたくさん見ました。Tシャツ+デニムスカートにウエスタンブーツ、などデイリーなスタイルにさらっと組み込んでいて。日本だとまだあまり目にしませんよね。

スウェードジャケットの袖にさりげなくフリンジのあしらいが。

ーウエスタンというとどうしてもアメリカのイメージが強いですが、パリだとどのようなデザインが主流なのでしょうか。

荒川 : シューズの場合はゴリゴリのウエスタンというよりは少し優しめでシンプルです。カラーはブラックの単色など、落ち着いた雰囲気で取り入れやすいアイテムが主流でした。

笹川 : ファッション的にはコーディネートのポイントとして、ウエスタンを混ぜたスタイルが目立っていました。色ですと、わかりやすくブラウン系が多かったです。

荒川 : 前回と比較すると、韓国ブランドの出店が格段に増えていました。会場にコリアブースが大々的にできていたのにも驚きましたね。実際、SHIPSで取り扱っている〈OSOI〉は店頭での動きがよく、スタッフも持っている子が多いので、流れが来ているなと感じます。

笹川 : ウェアでは〈AMOMENTO〉を入れていて、こちらもいつも人気です。今回パリでちょうどポップアップショップをやっていたのでお邪魔したのですが、かなり盛り上がっていてずっと混んでいました。

荒川 : 身動きが取れなかったくらいですよね。

笹川 : SHIPSでも〈AMOMENTO〉は次のシーズン、強化しています。とにかくレイヤード提案が上手ですし、本当に素敵なブランドなので、世界観が伝わるようにルックを参考にしつつ買いつけました。

荒川 : あと今回パリで初めて「アニョハセヨ」と声をかけられて驚きました。韓国のバイヤーがすごく増えているんでしょうね。日本のバイヤーが韓国出張に行くという話もよく聞きます。

笹川 : トレンドの流れが韓国から来ているという勢いを感じますね。

ポップアップではワインやケータリングも振る舞われ、大盛況!

荒川 : シューズでは、ラインストーンを取り入れたデザインがとにかく多かったです。サンダル+キラキラものは2023年にも見ましたが、2024年はどこのブランドもほぼ扱っている感じで足元をキラキラさせるブームは確実にくると思います。イタリアでバイイングしているときは「キラキラのサンダルを仕入れなくては」という気持ちが強すぎて、夢にまで出てきました(笑)。

ーすごいですね(笑)。

荒川 : SHIPSのお客様はあまりゴテゴテしたものは履かれないだろうなとか、いろいろ考えすぎてしまい…(笑)。ですので、華奢なデザインをメインに買いつけています。来年の夏もおそらくすごく暑いと思うので服装がシンプルになる分、足元でキラキラを取り入れて気分を変えるのがおすすめです。

ーご自身だったらどのようにスタイリングに組み込みますか?

荒川 : オールブラックのスタイルにキラッとしたサンダルを合わせて、アクセサリーはシルバーでまとめるのがいいかなと思います。

笹川 : いいね、かわいいね! 洋服もキラキラ系はまだあったんですけど、前の秋冬よりは少し落ち着いていました。キラキラさせるバリエーションが少し増えていて、箔押しプリントをチラチラ見るようになりました。あとはロゴをメタリックで入れるなどのテクニックは次のシーズン増えてきそうです。ジャケットのインナーとしてキラッとしたカットソーを取り入れるのがおすすめですね。

荒川 : アクセサリーでいうと、毎シーズン夏になるとガラスなど透け感のあるものがSHIPSでは人気なんです。個人的に気になったのがこのフラワーモチーフのネックレス。今季はいつもより短めのネックレスが多く、チョーカー使いにぴったりです。長めのネックレスももちろんかわいいのですが、あえてTシャツの襟ぐりと同じくらいの長さを選ぶのが新鮮かなと。

笹川 : これ本当にかわいい! ちょっとつけてみてもいいですか。

荒川 : もちろんです。

笹川 : 確かに結構短いですね。かわいい!

荒川 : お似合いです、ぜひ買ってください(笑)。〈sandralexandra〉というスペインのブランドなんですけど、日本人の感覚にはあまりない色の組み合わせがきれいでハッピーな感じですよね。

荒川 : 色でいうと、次の春夏は断然ピンクですね。

笹川 : 私も目につきました。なかでもけっこう青みのあるピンクが注目されそうですね。展示会では白やブラウンと並べてあることが多かったです。スタイリング的にはピンクをメインにしつつ、優しい色のトーンで組むイメージなんだと思います。SHIPSでは大人の方がさらっと取り入れて素敵だなと思えるピンクアイテムを揃えたいなと考えています。

ー大人の方におすすめの取り入れ方はありますか?

笹川 : シアーの素材ですとピンクが苦手な方でも取り入れやすいと思います!

ピンクのトップスに、白やデニムの合わせを提案するラック。

荒川 : あとはデニムをよく見ました。展示会場では、上下はもちろん足元のバレエシューズまでデニム素材の方がいてすごくかわいかったです。下にいくにつれてトーンがあがっていて、パンツのサイドにラインが入るだけで違って見えますよね。

バッグブランドのデザイナーさんなんだそう。

ーほかにも気になったスタイルの方、いらっしゃいました?

荒川 : 彼女のスニーカーを差し色にした感じがすごくよくて。レザージャケットで、髪をキュッとまとめたスタイルも素敵でした。百貨店などのお店でもスニーカーは引き続き〈アシックス〉などのランニング系が強かったですね。

〈オニツカタイガー〉のメキシコ66をアクセントに。

笹川 : 写真はないのですが、パリはオーバーサイズのジャケットにスラックスの方がすごく多かった印象です。あとは暑かったので、上はタイトでヘルシーにお腹を見せて、ゆるめのパンツというスタイルをたくさん見かけました。圧倒的にパンツが多かったですね。

荒川 : 来年はパリ五輪があるので、オリンピック・パラリンピック関係のキャンペーンをしているブランドもたくさんありました。センスのいいビジュアルも多く、とても刺激的でした!

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